コラム

むし歯を防ぐフッ素

子ども フッ素

フッ素の働きとは


①歯質の強化‥歯の表面をむし歯になりにくい状態にする
②再石灰‥なり始めのむし歯を元に戻す
③細菌の酸産生の抑制‥歯を溶かす酸がつくられるのを抑える

フッ素は、むし歯予防に関する様々な働きをしてくれます。

お家でできる、フッ素を使ったむし歯予防

ポイント

★歯磨き後のすすぐ水は少な目でOK
10~15mlの水を口に含み、1回程度すすぐことがおすすめです。口の中により多くのフッ素が残り、むし歯の予防に効果的に働きます。
★ハミガキ剤は飲み込まない
多くの実験によってフッ素の安全性は確認されていますが、ハミガキ剤は食品ではないので飲み込まないようにしましょう。子どもの場合は、ひとりですすぎができるようになってから使用しましょう。

またブラッシングは少なくても3分程度しましょう。
食後、そしてとくに、就寝前の歯みがきに使うと効果的です。
就寝後は唾液が減り、フッ素が流されないので有効フッ化物濃度がお口にとどまりやすいのです。

歯医者さんのフッ素


歯医者さんで塗布するフッ素は、市販のものよりも約10倍濃度が濃く、フッ素の効果が持続します。

ポイント

★3ヵ月に一度~半年に一度、塗布しましょう。
継続して定期的に受けると、効果が高くなります。
★塗布後はうがいはせず、唾液をペッと吐き出す程度にとどめます。塗布後30分は飲食を控えましょう。

フッ素はいつからいつまで??

フッ素は子どもの歯に効果的です。
乳歯や萌えたばかりの永久歯はまだ未成熟。歯の表面を覆うエナメル質は柔らかいです。そのためむし歯菌やプラークがつきやすく、特にむし歯ができやすい時期です。

外部の影響を受けやすく酸に溶かされやすい反面、フッ素を効率よく吸収します。そのため、フッ素の歯質強化の効果が期待できます。
大人の歯に生え変わるまでの12~13歳ぐらいまで、フッ素塗布を継続されることをお薦めします。

大人にも効果あり

歯周病のために歯ぐきが退縮し、象牙質がむき出しになったお口は、むし歯のリスクが一段と高まっています。
むし歯を予防し、むし歯の進行を抑えて歯を守るフッ素は、大人の方にもお勧めです。

フッ素の注意点

★摂り過ぎると急性中毒や慢性中毒の心配があります
★穴があいてしまったむし歯を自然に治してくれる薬ではありません
フッ素はむし歯にならない魔法の薬ではありません。
フッ素を塗布しても、歯磨きが十分に行われていないと効果は発揮されず、むし歯になってしまいます。


フッ素を上手く活用しながら、大切な歯を守っていきましょう!

次回のコラムは、歯周病に関する全身疾患~糖尿病~について紹介します。