コラム

歯周病と全身疾患の関わり ~肺炎~

肺炎

歯周病と全身疾患の関わり ~肺炎~

前回コラムでお伝えした「歯周病」はお口の中の病気だけでなく、
生活習慣病やその他の病気とも深く関係しています。
今回は、歯周病から誘発される病気についてご紹介いたします。

歯周病のコラムはこちら

歯周病に関係があるとされる全身疾患は複数あります。
本日は、その中から肺炎についてお伝えします。

歯周病と肺炎

コロナウイルスの広がりで、ニュースでよく耳にするようになった「肺炎」ですが
実は、歯周病も肺炎の原因の1つとされています。

肺炎は、日本人の死因の中でも上位に入っているコワい病気です。

なぜ、歯周病と関係があるのでしょうか。

食べ物や、飲み物が気管に入り「ゴホ、ゴホッ」とむせる経験は皆様あると思います。
食べ物などが食道ではなく、誤って気管に入ってしまうことを『誤嚥(ごえん)』といいます。
誤嚥した際に唾液の中にある細菌が、気管支や肺に入ることで引き起こされる肺炎を『誤嚥性肺炎』といいます。

歯周病の原因も細菌です。
お口の中にいる歯周病菌が誤嚥されたものと一緒に肺の中に入ってしまうと
肺炎を引き起こすきっかけになるかもしれません。

ケアの大切さ

歯周病と聞くと、お口の中のトラブルだけを連想してしまいがちですが
全身疾患につながり最悪の場合、命を落とす可能性もあります。

歯周病菌をお口の中から減らすために、ご自宅でしっかりと毎日の歯磨きを行う必要があります。
そして、歯周病にならないように予防することが大切です。
毎日の歯ブラシだけでは落としきれない汚れもあるので、歯医者さんによるプロの口腔ケアを定期的に受けるようにしましょう。

また、病気や高齢で飲み込む力が低下しているなど、誤嚥を起こしやすい状態の際は
お口のケアにより一層力を入れる必要があります。

歯医者さんの中には、ご自宅に訪問し治療やケアを行う「訪問診療」を行っているところもあります。

ご自身に合った、かかりつけの歯医者さんを見つけ
お口のケアを行ってください。